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2021年4月22日掲載

スタッフ(形成外科)

医長 藤高 淳平
  • 日本形成外科学会 形成外科専門医
  • 臨床研修指導医

形成外科とは?

2021年4月から形成外科を新設しました。形成外科は、まだ聞きなれない方も多いかと思います。名前通り、形を作り、失われた組織を再建することを目的とする診療科です。

特定の臓器や器官を対象とせず、身体に生じた異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、みなさまの生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献します。

具体的には、けが(外傷)、やけど(熱傷)、きずあと、とこずれ(褥瘡)、難治性潰瘍、顔面骨骨折、うまれつきの病気(先天奇形やあざ)、皮膚腫瘍(ほくろ、粉瘤、脂肪種などの良性腫瘍や皮膚がん)、巻き爪、眼瞼下垂、腋臭症(わきが)、美容外科など多岐にわたります。

簡単に言えば皮膚を中心とした外科ですが、現在は対象疾患が拡大し、顕微鏡下で微細な操作を行うマイクロサージャリー技術の急速な発展と共に、1ミリに満たない血管、神経、リンパ管を吻合、縫合する技術は形成外科の得意分野となりました。

当院では、この技術を用い、透析時に必要なシャント作成を、腎臓内科医師とともに、行っています。
また、最近注目される再生医療も人工皮膚という形で、形成外科の日常診療で使用しています。なかなか治らなかった傷もこの再生医療で改善が期待できます。

レーザー治療ができるようになりました

シミ アザの治療が可能に
Qスイッチ付ルビーレーザー(The Ruby Z1 nexus:最新機種)を導入しました。



太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑、外傷性刺青には保険適応があります。
保険適用外ですが、いわゆるシミ(老人性色素斑)には抜群の効果があります。

  
60代 女性 老人性色素斑 5mmスポット 4.0~5.0J/cm2 写真提供:JMEC社

起こりうる副作用として、一過性の炎症後色素沈着 色素脱失 点状出血 創部の感染等があります。
まれにしか起きないのですが、炎症後の色素沈着が問題で、レーザー照射による炎症のため、もともとのシミより色が増強して見える状態です。
照射後1か月をピークとし、3か月以降から次第に色調が落ち着いてきます。


治療方法

  

治療は短時間で終わりますが、ゴムではじかれたような痛みがあるので、照射前に希望があれば麻酔のクリームを(20~30分程度)使用します。
この麻酔で、照射時の痛みが減少するのと、照射後の痛みも緩和します。

 
照射直後 茶褐色になり その後周囲が赤くなります


徐々に かさぶた ができます。この時、ひっかいてとりたくなるのですが、じっと我慢して、自然にとれるまで待ちます。
無理やりとると、炎症後の色素沈着の原因になりやすいです。

1~2週間後

かさぶたがはがれます。かさぶたがはがれて、皮膚がピンクになります。
この後からは、照射部位の刺激をさけ、日焼け止めなどしっかりしてください。

約1か月後

患部が周囲の皮膚となじんできます。

料金
1か所 5000円(税込み)
麻酔クリーム200円~(税込み)
別途 初診料2880円(税抜き) 再診料740円(税抜き) 
 ※料金について心配な場合は、事前に診察の際にご相談ください。
 
連絡先
広島西医療センター 形成外科 TEL:0827-57-7151
 
 
真っ黒く濃くなったシミの場合は、脂漏性角化症あるいは老人性疣贅といい、ルビーレーザーでは歯が立たないので、別の高周波ラジオ波メス (サージトロンdual EMC)で治療します。
きれいに治ることが多いですが、局所麻酔の注射も必要になり、ルビーレーザーより術後に色素沈着や脱失になりやすいので、このように濃くなる前に、ルビーレーザーでの治療がおすすめです。


 
80代男性 サージトロンdual EMCで電灼治療

保険適応となるアザもあります。以下のアザは保険診療となります。
異所性蒙古斑
 
 複数回の治療が必要です。

太田母斑
  
アザの原因が深い場所にあるので、複数回の治療が必要です。

扁平母斑

レーザーが効きにくいのですが、非常に著効することもあります。

診察日時について

受付時間 8時30分から11時00分まで
診療時間 8時30分から17時15分まで
診療日 火曜日・木曜日・金曜日

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