指導室だより 第56号このページを印刷する - 指導室だより 第56号

発行日:2019年1月16日 発行責任者 療育指導室

「新年のご挨拶」

療育指導室長 森谷 晃壮

謹んで新春をお祝い申し上げます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
平成31年がスタートしました。4月30日に天皇陛下が退位され、翌5月1日には皇太子が即位されることになりました。それに伴い元号は平成から新元号にかわります。皆さまにとって平成はどんな時代でしたか。私は国立療養所原病院に児童指導員として採用されたのが平成元年、あれから30年が経過しましたが、あっという間に時間が過ぎ去った気がします。平成が終わり新しい時代の到来に期待しつつ、青春時代を過ごしたたくさんの思い出がある平成が終わるのは、さびしく悲しい気持ちもします。
その間、福祉制度に関しても大きく様変わりしました。長年続いた措置制度が終わり契約制度となりました。18歳以上の方は児童福祉法から障害者総合支援法となり療養介護事業に移行しました。この制度は福祉の中でも複雑で大変に分かりづらいものでした。また、個別・入所支援計画を利用者の方のニーズに適した内容で作成し提示することにより、各職種で提供するサービス内容がより明確になったと思います。児者一貫したサービス提供についても制度改正後も変わりはなく、今まで以上に業務内容の充実を図り、皆さまのより多くの笑顔を求めていきたいと思います。
これからも児童指導員・保育士は福祉の専門職としての知識や技術を高めるために、研鑽を積み重ねていきたいと考えます。今後も皆さまが安心して生活・療養ができる支援体制づくりを構築して参りますので、引き続きご指導を賜りますようお願いいたします。 皆さまのご健康とご多幸を祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

「秋行事」

保育士 久保田 あゆみ

11月に秋行事を行いました。みなさんは秋と聞くとどんなことを想像するでしょうか?食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋など人それぞれの秋の楽しみ方があると思います。今回の行事では、利用者の皆さんに日常とは違う雰囲気や「芸術」を感じることができたらという思いで企画しました。
療育訓練室では影絵「ブレーメンの音楽隊」を公演し、訪問では「秋の朗読会」を行いました。影絵では、いつもとは違った雰囲気の中、利用者とのやりとりも交えながら、楽しいお話会となりました。利用者が楽しめるよう、話の内容や影絵の見せ方を工夫し、当日は「面白かった」「楽しかった」という声を多く聞くことが出来ました。
訪問では、りんごや柿、松ぼっくりやどんぐりなど本物の秋の味覚に触れながら、一緒に秋の朗読に親しみました。秋の旬をみて笑顔になる方も多かったです。影絵や朗読、本物の「季節の旬」に触れることで秋の季節を感じることができたでしょうか?

「お楽しみ会」

保育士 矢倉 泉

12月12日(水)、13日(木)にあゆみ病棟、12月19日(水)に若葉病棟で平成最後となるお楽しみ会「☆ピエロが病棟にやってくる☆」を行いました。
ピエロに変装した療育指導室職員が各病棟を回り、バルーンアートではウサギやキリン、ダックスフンドなどの動物を作ると「すごい」「かわいい」という声が聞こえました。嬉しくなったピエロが気合いを入れて2つ目を作ると・・・「パン!」という音と同時に風船が割れてしまうことも何回かありました。
仕切り直してマジックでは、横縞模様のハンカチが縦縞模様に変わったという失笑で終わったマジックから、その場で早着替えをし、目が飛び出るほどびっくりするマジックまでたくさん楽しんでいただきました。
イントロドン!ではイントロを聴きながらピエロの華麗な踊りを見て、みんなで歌ってとても盛り上がっていたように思います。皆様いかがだったでしょうか。
ピエロの他にも、ご家族や病棟スタッフから、ダンスや歌などの出し物もあり、今年の行事、そして平成最後のお楽しみ会を笑顔いっぱいで締めくくることができたと思います。ご協力ありがとうございました。2019年もみなさんと笑顔で過ごすことができますように☆

 

「七五三お祝い会」

保育士 小椋 結衣

12月6日(木)に、三若葉病棟の西田陸人さんの七五三お祝い会を行いました。11月に五歳の誕生日を迎えられた三若葉病棟のアイドル陸人さん。当日はご家族、ご親戚がお祝いに駆けつけてくださいました。
素敵なうぐいす色の着物で、びしっときめた陸人さんは和装がお似合いでした。病棟のみんなからお祝いの言葉で見送られて、療育訓練室のけやき神社にお参りに行きました。ご兄弟がバギーを押す姿も微笑ましかったです。神社では巫女さんがお出迎えをし、お祝い会では主治医の河原先生、三若葉病棟の下手師長からのお祝いメッセージをいただいたり、歳の数だけ和太鼓を叩いたり、指導室職員からの歌のプレゼントなどがありました。ご家族とたくさん写真を撮ったり、にぎやかにお祝い太鼓を鳴らしたりと、和気あいあいとした時間を過ごされました。
職員一同、陸人さんの健やかな成長を祈っています!
改めて、七五三おめでとうございました。

 

「アート」

児童指導員  川島 輝一

療育訓練室の前の廊下に「アートロード」という名前が付けられていることを皆さんはご存知だろうか。
アートロードには、行事や日々の療育活動の中で利用者が創り出したアート作品が飾ってある。作品は多岐に渡り、絵画や写真、俳句や編み物etc…そこは近代芸術から現代芸術へと至るまさに芸術の道(アートロード)なのだ。
今回はそんなアートロードの作品を紹介していきたい。
オレンジの画用紙を使用した作品をご覧いただきたい。題名は「食欲の秋」。
この作品から見えるメッセージは「挑戦と矜持」である。
基礎には秋を象徴する橙色、力強く描かれているのは赤・緑・青・シアン・マゼンタ・イエロー・・・説明するまでもなく色の三原色と光の三原色。この原色が無秩序に描き殴られたかと思うと中央に集約され、その様からは否応無く生き物の根底にある本能を想起させられてしまう。秋、本能といった要素から、仮にこの作品に題名がついていなかったとしても、見た者は「食欲の秋」を連想することだろう。また、この作品のうまいところは、無秩序、本能といった要因を集めつつもどこか温もりのあるところである。それには使用している道具が関係していよう。ペン、絵の具ではなく、クレヨンを使用することで線に温かみや血が通っているような印象を受ける。クレヨン(チョーク)を使用したチョークアートはイギリスが発祥とされ、本来は文字や絵を描くことがほとんどである。しかし、この作品はどちらにも該当せず、線のみ、色のみで表現として勝負している。そこからは、作者の近代アートへの挑戦と現代アートへの矜持が伝わってくるのである。近代から現代に至るアート技法を昇華し、未来へ繋ぐ。まさにアートロードを象徴する作品である。
文字数の都合上今回は一作品の紹介のみとなったが、アートロードに展示されている作品は素晴らしいものばかりである。今後ここを通る機会があれば「アートロードだ!あー、通ろっと」と意識していただければ幸いに存じます。

※作品内容に関しては筆者のイメージです。
※現在、展示されていない作品もあります。ご了承ください。

「2019年ってどんな年?」

保育士 目次 愛香

亥年

今年の干支は「亥(いのしし)」です。「子(ねずみ)」から始まった一つの流れがここで一旦終わりを告げる年でもあります。少しだけ寂しい気持ちになるかもしれません。しかし、次の十二支が始まる大切な助走となる年でもあり、「エネルギーを蓄え、次の年のスタートに向けて準備をする年」でもあるようです。

亥年生まれの特徴

  • 猪突猛進で何事にも真っ直ぐ、我が道を進んでいく強い意志の持ち主
  • コツコツと努力していき目標を達成していくタイプ
  • 正義感が強く、弱い人がいれば助ける優しい心の持ち主
  • 悪にも怯まない強さで周囲からは信頼できるリーダー的存在

元号が変わる年

2016年の夏、天皇陛下が生前退位の意向を示されているという報道がありました。約30年続いた「平成」の時代は2019年4月30日で幕を閉じ、5月1日より新元号となります。どのような新元号になるのか楽しみですね。

元号プチ豆知識

今までで一番長く続いた元号は「昭和」の64年間で、一番短かったのは鎌倉時代の「暦仁(りゃくにん)」が2ヶ月間だけだったそうです。

まとめ

2019年は次の年に向けての準備や新元号など「変化」がキーワードとなる1年になりそうです。今年も療育指導室は皆様に明るく、昨年とはひと味違った素敵な「変化」をお届けできるよう、努めて参りたいと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました。

お知らせ

1月16日(水) 成人式・成人お祝い会
3月13日(水) 特別療育